穴
荒木田慧の詩集 生活の詩より
まちをあるき
ドアというドアを
たたいてまわり

はこというはこを
ひらいてまわり

うそといううそを
あばいてまわり

あなというあなを
のぞいてまわる

そんなあるひの午後 よじくらい
大通りから 少し入った 裏道で
おおきな あり が
ぞろぞろでてくる
直径1センチくらいの
あな をみつけた

わたしは
ひざを すこしまげ
上半身をかがめて
あなをのぞいた
そしたらなんと
むこうがわからも
わたしがこちらをみていた

どこかのあるひの午後 よじくらい
大通りから 少し入った 裏道の
パラレルなわたしに わたしは あう









2018年5月5日

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