とられた と思った

荒木田慧の詩集 「ひとの詩」より
貧しそうなあなたが
わたしのよこに座っていたとき
わたしは
わたしの大切にしていた
高価なものを
一瞬
どこかへやってしまい
その瞬間
あなたを疑った
あなたにとられた と思った
でも次の瞬間
それは
わたしのポケットから見つかったので
わたしはじぶんが
はずかしくなった
あなたは
わたしがあなたを疑うなどと
疑いもせず
一緒にそれを
探してくれたのに
貧しいのは
あなたじゃなく
わたし
わたしのほうでした
2018年5月22日
わたしのよこに座っていたとき
わたしは
わたしの大切にしていた
高価なものを
一瞬
どこかへやってしまい
その瞬間
あなたを疑った
あなたにとられた と思った
でも次の瞬間
それは
わたしのポケットから見つかったので
わたしはじぶんが
はずかしくなった
あなたは
わたしがあなたを疑うなどと
疑いもせず
一緒にそれを
探してくれたのに
貧しいのは
あなたじゃなく
わたし
わたしのほうでした
2018年5月22日
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