つばめと私

荒木田慧の詩集 「心の詩」より
「そんなことはね」
とつばめが言った
「到底ゆるされるようなことではないよ」
私はつばめにゆるされたいと思った
それからふと
だれにもゆるされる必要なんてないのじゃない、と思い直して
「でも」
と言いかけたその瞬間
つばめは細いミミズをスパゲティみたいに嘴にくわえ
四月に飛んで行ってしまったので
私はまた
ゆるされたいと思ってしまった
2018年4月22日
とつばめが言った
「到底ゆるされるようなことではないよ」
私はつばめにゆるされたいと思った
それからふと
だれにもゆるされる必要なんてないのじゃない、と思い直して
「でも」
と言いかけたその瞬間
つばめは細いミミズをスパゲティみたいに嘴にくわえ
四月に飛んで行ってしまったので
私はまた
ゆるされたいと思ってしまった
2018年4月22日
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