やさしい色

やさしい色
荒木田慧の詩集 恋愛の詩より



彼ら彼女らの
その

その白さが
うらやましくて

水をつけたスポンジで
どんなに強く私をこすっても
落ちるどころか
黒ずみは増し
にじんだそれは
ますます拡がり

彼らのあどけない白さえ
わたしはグレーに
くすませてしまうかもしれない

そう
いつも
少し離れて見ていた

わたしは黒くて
染まることができず

わたしは怖くて
染めることもできず

だから
あなたと出会ったとき

わたしと同じような色の
あなたに出会ったとき

わたしは心底
ほっとしたのです

染まらなくてもいいんだと
染めなくてもいいんだとわかって

あなたのその
やさしい
黒さに









2018年7月4日

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