詩を編むひとたち

詩を編むひとたち
荒木田慧の詩集 ひとの詩より


かれらの
からだのおくにある
しん とした
その しずけさ

それが休符であることに
わたしは
気付いた

32分 16分
8分 4分 2分
全休符

ひとによっていろいろ

その休符のあそびで
かれらは感じ
音をつらね
言葉を待つ

まっさらな心は
おろしたてのノートみたいに
ひらいているが

かるく手の腹で
おさえておかないと
ついとじようとするので

わたしはすこし
はらはらして

その凪のようなふたつの目は
よく寝て起きた朝のように
雲ひとつなく開かれている

その快晴のうしろにある
もえる魂のくるしみとつよさよ

舞台に立ち
デリケートな木管楽器のように
つめたいのどをふるわせ

じぶんのかいた
じぶんのための
そのうたを

ほかでもない
じぶんのこえで
じぶんじしんに
うたってきかす

詩を編む
うつくしい
あなたたち









2018年5月27日

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