あらきだけい / 1983年群馬県生まれ。
2018年より詩を書き始める。
keiarakida1983@gmail.com

新しい詩

うまくやらない方法を探している
4月さいごの朝に出て 探すのは、うまくや
花どろぼう
美しいものをあの人は 盗まずにいられない
ラブホテルのフロントでアルバイトしたかった
夫と暮らしたアパートは 寂れた町の高速沿
シスタイティス
痛みに名前をつけたら いくらかましになる
春
ゆびさきから発芽しそうな朝 腕のつけ根

生活の詩

焦
焦がした鍋を流しに放置して出かけた 帰っ
部屋の電球が切れてる
猫くさい布団にくるまって さんざん散った
ディジー・ダンス
褐色の厚いフランネルを除けると「雪国」が
甘いコーヒーは飲めない
手に取るとどれも 少なすぎたり多すぎたり

恋愛の詩

点滅する恋人(Ⅱ)
(つづき) 液晶、明滅。 メッセージ
点滅する恋人(Ⅰ)
「感情は記憶することができない。」 と男
ミッドナイト・フォンコール
約2ヶ月ぶりの 深夜の通話 あなたの
お願い
長い髪が似合わないから あなたのヘアワッ

家族の詩

たまご
わたしのひいおじいちゃんとひいおばあちゃ
乳
朝に出る牛乳を あなたはいつも飲めず ベ
鬼
あのひとは見舞いにもこない と あなたは
叔父さん
スパゲティ食べたくて 夕飯スパゲティで

社会の詩

街で
まだ夏の残る夕暮れ 知らない街の駅前で
言ってはいけない!
わたしが中学生のころ 父が新しい女を連れ
パリなんか行ってたまるか!
パリにすんでる 絵を描く男と テキストで
なんでなんでなんで
家はでかくて 車もでかくて 給料はたかく

ひとの詩

君の1300個
君は言いました 僕にはやりたいことがあ
アンドレアのひきだし
アンドレアのしゃべる日本語は コロコロと
やさしい彼女
猫がひかれて 死んでたんだけど 役所?
詩を編むひとたち
かれらの からだのおくにある しん とし

心の詩

君は聞き分けが悪い
11月生まれの 君は聞き分けが悪いね
どうせグァテマラに逃げるし
大丈夫大丈夫 どうせグァテマラに逃げるし
希釈
ぐつぐつ ぐらぐら ごとごと 煮詰まった
深呼吸
呼吸がどうにも苦しくて あさ 早く起きて

エッセイ

産(2)
私は今、亡くなった祖父の家に住む叔父のと
産(1)
(私の書くもの言うこと、私に書けるもの言
自殺未遂と女性自身(5)
(つづき) 「あなたたちをつくったの
自殺未遂と女性自身(4)
(つづき) 清潔な昼。 左側のベッ

© 2021 Kei Arakida